日別アーカイブ: 2026年9月21日

他人にお金を貸している人の自己破産と個人再生

1 他人にお金を貸している場合は回収可能性が問題となる

借金の整理をしようとするAさんが、Bさんに100万円貸していて、返してもらっていないとします。法的には、AがBに対して100万円の債権を有するといいます。

債権は、お金を返してもらう権利のことで、100万円払ってもらう権利があり、実際返ってくれば100万円の現金になるわけですから、Aは100万円の財産を持ってい

ることになります。

ただ、実際Bが速やかにお金を返すかは別の話なので、100万円が返ってくる見込みがどの程度かが問題となります。これを債権の回収可能性と呼んでいます。

2 自己破産の場合

Aが自己破産する場合、100万円の債権があることを隠すのは、単なる財産隠しで、破産できない事由にあたるので、いけません。

100万円もらえる権利があるなら、100万円の財産として計上するのが原則になりますが、そうすると、相当額の財産があるので、管財事件といって、裁判所が第三者的立場

の弁護士(管財人)を選任してBから取立するという複雑な案件になります。

この場合、同時廃止というAさんにほとんど資産がないケースに比べて、20万円以上裁判所に納めるお金が高くなってしまいます。

仮にBさんに100万円返してもらう権利があっても、Bさんが破産していたり、夜逃げして音信不通で何の資産も見つからない場合等、明らかに100万円返ってこないことが

証明できる場合は、財産価値を0として計上することができます。そこで、自己破産で同時廃止を目指すには、債権の回収可能性がないことを証明できるかがポイントになります。

3 個人再生の場合

Aが個人再生をする場合も、100万円の債権があることを隠すのは、やはり財産隠しで再生できない事由にあたるので、いけません。

Bから100万円を回収できそうなら、100万円の価値ある債権を有する前提で、返済額が増える可能性があります。

Bから100万円回収できないことが証明できるなら、財産価値は0となり、返済額に影響は出ません。

回収可能性の証明については、破産や個人再生に詳しい弁護士にご相談ください。