ようこそ、弁護士 岩橋 毅彦のブログへ

日々思ったこと、皆様のお役にたてる情報などを書いていきたいと思います。

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期限を過ぎた方の相続放棄

1 相続放棄の期限

相続放棄は、亡くなった方の財産も借金も引き継がないことを家庭裁判所に申述する(資料等を揃えて提出する)手続きです。

相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内に申述しなければならないのが原則です(民法915条1項)。

これは、通常、子や配偶者であれば亡くなってから3ヶ月、親や兄弟であれば先 の順位の子等が相続放棄してから3ヶ月以内という意味です。

2 期限を過ぎてもやむを得ない理由があれば認められることもある

3ヶ月を過ぎると絶対に相続放棄できないのかというと、知らなかったことにやむをえない理由があれば認められるケースもあります。

やむをえない理由には、最終的に相続を知るに至った経緯や資産・負債の状況を把握する可能性があったか等が考慮されます。

一般の方が家庭裁判所に主張すると不利な事情も言ってしまったり、有利な事情も十分主張できない可能性がありますので、相続放棄の経験豊富な弁護士にご相談ください。

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事業を続けるための個人再生

個人事業をされている方が、事業を続けるために自己破産でなく個人再生を選択するケースがよくあります。

自己破産では、在庫商品を持つことや従業員を雇うこと、外注を使うこと、事業所を借り続けることが難しく、事業を続けるのに支障があるケースが多いためです。

個人再生は、将来の事業収入から少しずつ返済することを想定しており、基本的にこれらのいずれも可能です。

ただ、事業収支が不安定なことから、今後継続して返済していくことができないと判断されたり、事業用の資産の価値も見積もって返済額を決める必要がある等、サラリーマンの個人再

生に比べると難しい点も多いです。

多額の借金を抱えているが事業を続けていきたい方は、事業者の個人再生の経験豊富な弁護士にご相談ください。

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個人再生は残したい財産がある場合にお勧め

1 個人再生でなく自己破産を勧める弁護士には、経験が少ないことに原因がある可能性も

個人再生は、裁判所に申請して借金を減額してもらい、3年から5年で返済する手続きです。

自己破産は、多くの弁護士が経験しますが、個人再生は、1件もやったことがない弁護士も珍しくありません。

その理由は、令和2年度司法統計によると、令和2年度の自己破産の件数は7万8104件あるのに対して、個人再生は6557件と10倍以上の差がありますし、

専門的にやっている弁護士でなければ、返済額の計算や返済能力があることの示し方に難しい点もあるからでしょう。

自分の経験があって見通しが立てやすいからと安易に自己破産を勧める弁護士もいないとは限りませんので、注意が必要です。

2 個人再生は、資産があっても基本的に債権者にとられず、分割で支払えばよい

個人再生のメリットは、資産があっても基本的に債権者にとられないことにあります。

自己破産ではなくなってしまうはずの財産を残して借金の整理をすることができることも多いので、よくある個人再生の利用例を見てみましょう。

3 解約返戻金のある生命保険や学資保険がある場合

解約すると50万円の返戻金がある学資保険に入っている方が自己破産した場合、基本的にこの保険は解約して債権者への返済に充てられることになります。

個人再生では、他に目ぼしい財産がなければ、返済額が増えることもなく、学資保険を残して借金を減らすことができます。

4 住宅ローンのある自宅がある場合

住宅ローンが残っている自宅は、住宅ローンを約束どおり払うことで自宅を残す個人再生ができます。

自己破産の場合は、そもそも住宅ローンだけ返済を続けることができず、不動産も残せないことから、基本的に自宅に住み続けることはできません。

5 実家の不動産に持ち分がある場合

実家の不動産について、お母様が2分の1、相談者さんが2分の1など不動産の持ち分を有している方もいらっしゃいます。

自己破産では、この持ち分をお金に変える必要があるため、お母様が相談者さんの持ち分をお金を出して買い取ったり一緒に売る必要が出てきます。

一方、個人再生では、実家の不動産の時価が500万円なら、250万円を財産的価値として計上し、その他の財産も合わせた額を3年から5年分割で返済すれば

足ります。つまり、お母様に迷惑をかけることはありません。

6 このように、個人再生は残したい財産がある場合に幅広く使えますので、積極的に検討することをお勧めします。

事業をされている方の自己破産と事業所の明渡し

1 事業をされている方が自己破産する場合は、基本的に事業所の明渡しが必要

個人事業や法人を経営されている方が自己破産する場合で、事業所を賃借しているか自ら所有している場合は、基本的に明け渡す必要があります。

自己破産する場合は、事業所を自ら所有していても、破産手続きでお金にかえることになりますから、事業所が残りません。

また、事業所を賃借している場合も、差し入れている保証金・敷金を現金化しなければならないことや、継続的に賃料が発生すると債務が増えることになりかねないため、

自己破産する際は事業所を明け渡す必要があります。

2 事業所の明渡しを破産管財人に任せることもできるが、費用が高くなりがち

事業をされている方が自己破産する場合は、基本的に破産管財人が裁判所から選任されます。

破産管財人は、破産する方の資産をお金にかえて、債権者に平等に分配する仕事をする弁護士です。

事業所の明渡しは、保証金・敷金を現金化するためにも必要で、破産管財人の業務の範囲内ですから、破産管財人に任せることもできます。

ただ、その場合は、裁判所に納める費用(予納金)が高くなりがちで、多くの裁判所で最低50万円求められます。

賃貸人との交渉に労力を要しますし、原状回復するのにお金がかかる可能性があること等が理由です。

3 事業所の明渡しを自ら行う場合は、中にあるものの処分に注意

そこで、破産管財人が選ばれる前の段階、破産申立てをする前に代表者が自ら賃貸人と話し合って明渡しすることもあります。

この方が、裁判所に納める費用は最低なら20万円で済みますし、賃貸人に破産を知られずに済むケースもあります。

ただ、事業所には、機械類や在庫商品等、お金にかわる可能性があるものが残っているケースも多く、うかつに捨ててしまうと、お金にかえる努力をせずに債権者に損害を与え

たとして、損害賠償を求められたり、代表者が免責されない(借金の支払義務が残る)可能性もあります。

そのため、2社以上の見積もりをとって無価値であることが証明できてから捨てる等、手順を考える必要があります。

また、原状回復に多額のお金や時間がかかる場合、賃貸人と合意ができないと、結局明渡しができないこともあります。

4 事業所の明渡しを自力でするか破産管財人に任せるかは、ケースバイケースで判断が難しいところがあります。

詳しくは、自己破産に詳しい弁護士までおたずねください。

 

18歳・20歳が近い少年の少年事件

満20歳未満の者が、窃盗、傷害その他の刑事事件を起こした場合は、少年法という法律で、成人の刑事罰とは異なる取り扱いを受けることをご存じの方もいらっしゃると思います。

2021年5月21日、少年法が改正され、18歳・19歳の少年がこれまでと異なる取り扱いをされるようになった点についてお伝えします。

1 成人と同様に処罰の対象になる事件の範囲が拡大された

少年法では、14歳以上20歳未満は、性別を問わず少年としています。

少年事件は、家庭裁判所に送致され、家庭裁判所で少年審判が行われるのが原則です。

成人の刑事事件と異なり、少年は更生の可能性が高いことから、処罰を与えるのではなく、更生の役に立つ処遇をしようと家庭裁判所が審判をしています。

しかし、重大な被害がある事件を起こした少年が処罰を受けないのは社会の理解が得られにくい等として、16歳以上の少年で、故意に人を死傷させた者は、原則逆送といっ

て、家庭裁判所から検察に戻され、刑事罰を受けさせることになっていました。

これでは範囲が狭いということで、今回の改正では、18歳・19歳の少年は、短期が1年以上の懲役または禁錮以上の罪(強盗や強制性交罪等)も原則逆送の対象になりまし

た。

2 一部実名報道が可能になった

これまで、少年の今後の更生の妨げになる点等から、少年法で実名報道や個人を特定できる写真の掲載を禁止していました。

今回の改正では、被害者が実名報道等されることもある一方で、成人に近い年齢で重大犯罪を犯した者の実名報道がされないことに社会の理解が得られない等として、

18・19歳の少年については、起訴された後は実名報道を可能としました。

3 18歳と20歳が近い時期に事件を起こした少年の取り扱いは注意が必要

子の法改正は、2022年4月から施行されます。

一般的に、いつの時点で18歳や20歳であった者を対象としているかといえば、審判や起訴の時点を基準に考えます。

事件を起こしてから警察の捜査が始まるまでも時間が空くこともありますし、警察の捜査から審判までも時間が空くので、事件を起こしたときに19歳10カ月の者は、審判時

には20歳になっている可能性があり、そもそも少年事件でなく、成人の刑事事件として取り扱われる可能性があります。

少年の弁護をする弁護士としては、18歳と20歳に近い少年の場合は、審判や起訴の時期によって大きく取り扱いが変わる可能性があるので、有利不利を考えながら活動する

に必要があります。

令和3年4月の所有者不明土地の解消に向けた法改正

令和3年4月21日、所有者不明土地の解消に向けた法改正が成立し、4月28日に交付されました。

土地の名義人が亡くなっている場合、相続が何代も続いて何十人という相続人が土地を共有していたり、行方不明になっている方もいて、対応に困ることが多々ありました。

今回の改正は幅広い内容を含んでいますが、その中でも影響が大きいと思われるものを3つご紹介します。

1 隣地の使用関係(新民法209条、213条の2,233条)

隣の土地を使用できる場合について、これまでは、建物の築造・修繕や、排水のために水を通す等を限定的に記載し、他の場合に使用できるか明らかでありませんでした。

今回、隣地の使用を、境界標の調査や測量、越境した木の枝の切除、ライフライン設備の設置等にも認めることを明記しました。

ただ、越境した木の枝の切除は、隣の木の所有者に対して切るよう求めたが相当の期間内に切除しないか、木の所有者が不明のとき及び急迫の事情があるとき等限定があるので

注意が必要です。

2 共有の土地の変更、管理行為の容易化

これまで共有物の変更は、共有者全員の同意が必要とされていましたが、形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除いて共有持分の価格の過半数により決定することとさ

れました(民法251条1項)。

また、共有持分の価格の過半数で、共有財産の管理者を選任する制度(民法252条の2)や、共有者が行方不明の場合等に、裁判所が行方不明の共有者に代わり共有物の変

更や管理の許可をする制度(民法251条2項)が新設されました。

土地の共有者が行方不明等の場合にもできる行為が広がり、裁判所の許可を得る仕組みも整備されました。

3 不動産登記法上の登記の義務付け

亡くなった人名義の土地は、相続人が共有していることになりますが、相続人名義で登記しなくても制裁はありませんでした。

今回、補導さんの所有権の登記名義人が死亡し、不動産の所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったこと及び当該所有権を取得したことを知った日から3年以内

に所有権移転登記をしなければならず、正当な理由なく怠った場合は、10万円以下の過料に処されることになりました。

また、所有権の登記名義人が氏名や住所を変更した場合も、変更日から2年以内に変更登記をしなければならず、正当な理由なく怠った場合は、5万円以下の過料に処せられる

ことになりました。

4 今回の改正で、行方不明の隣地所有者や共有者がいてもできる行為が広がったわけですが、相続や住所変更の登記が義務付けられる等、一見すると法的トラブルと関係がない方も知らなければペナルティーが科せられるおそれがある重要なものです。詳細は弁護士までおたずねください。

離婚後における婚姻費用分担請求

毎年4月中旬頃に、前年の重要判例解説という本が出版されます。弁護士である以上、判例(裁判所が実際に出した判決や決定)の移り変わりをフォローすることは重要ですので、毎年買うようにしています。

最新の重要判例解説にのっていた最高裁令和2年1月23日第一小法廷決定を紹介します。

申立人妻Xと相手方夫Yは、平成13年に婚姻して2人の子をもうけましたが、平成26年頃から別居状態になりました。

Yは平成30年1月頃まで月額15万円の婚姻費用を支払っていましたが、その後支払わず、平成30年7月に離婚が成立しました。

離婚が成立した後も、婚姻費用の分担請求が認められるかが争いになりました。

最高裁は昭和40年6月30日決定で、婚姻費用は婚姻中の夫婦の生活費を分担するものなので、離婚すれば婚姻費用の分担請求権が消滅するとしています。

最高裁昭和53年11月14日判決は、離婚後は、当事者の一方が過当に負担した婚姻費用の清算のための給付をも含めて財産分与を求めることができるとしていました。

そうすると、離婚後は婚姻費用ではなく財産分与でしか請求できないともとれます。

しかし、本決定は、婚姻関係にある間に当事者が有していた離婚時までの分の婚姻費用についての実体法上の権利が当然に消滅するわけではない、夫婦の資産・収入その他一切の事情を考慮して家庭裁判所が具体的な分担額を決定することは可能である等述べて、婚姻費用分担審判の申立て後に当事者が離婚したとしても、婚姻費用分担請求権は消滅しないと判示しました。

今回の最高裁決定により、婚姻費用分担審判中に離婚が成立した場合に、別途財産分与の請求をする必要はなく、婚姻費用分担審判の中で婚姻費用の請求をすることで、離婚成立前の婚姻費用の支払いを求めることができることが明らかになりました。

ただ、そもそも離婚前に婚姻費用を請求しておらず、離婚後に初めて離婚前の婚姻費用の分担請求ができるかは、最高裁は明らかにしていません。

離婚に伴って生活費の負担を求める場合の詳細な方法や手続きは、弁護士までおたずねください。

賃貸借契約の保証をめぐる法改正

1 民法改正で保証をめぐる扱いが変更された

令和2年4月1日から改正民法が施行されていますが、この改正で連帯保証人の保護が手厚くなっています。

賃貸借契約で連帯保証人を求めている場合は、賃貸人は、今までどおりではいざというときに保証人に請求できない事態になりかねず、注意が必要です。

2 賃貸借契約の連帯保証をめぐる主な変更点

⑴ 個人の保証人の限度額の明示が必要になった

賃借人の個人の連帯保証人には、極度額という限度額を定めて初めて限度額の範囲内で請求でき、限度額を定めなければ、そもそも保証契約が無効となり、請求できなくなりました。

⑵ 保証人に対して情報提供が必要になる場合がある

賃貸人は、賃借人の連帯保証人が期限の利益を喪失した場合は、期限の利益を喪失したことを連帯保証人に通知しなければ、通知するまでの遅延損害金を請求できないとされ

ました。

また、賃借人がきちんと賃料を払っているか、いくら未払いがあるか等連帯保証人から問い合わせがあれば、賃貸人は、連帯保証人に回答する必要があります。

そして、事業用の賃貸借契約では、賃借人は連帯保証人に対して他の債務の状況や財務状況等の情報を提供する必要があり、情報提供していないと賃貸借契約の連帯保証が取り消される可能性があります。

3 対応

⑴ 保証の限度枠の設定

国土交通省の統計資料等を踏まえて、賃料等に応じて適切な個人保証の限度額を設定するか、もしくは個人の保証人でなく、保証会社を使うこと検討する必要があります。

⑵ 保証人への情報提供

賃貸借契約で、たとえば〇ヶ月以上賃料を滞納した場合は、連帯保証人に連絡する等定めておくことが考えられます。

また、事業用の賃貸借契約では、賃借人が、賃貸人に対して情報提供した内容を確認しておく必要があるでしょう。

ただし、その内容の正確性まで調査する必要がないと考えられていますが、詳細な対応は弁護士までお尋ねください。

⑶ 基本的に、令和2年4月1日以降に締結した賃貸借契約が対象ですが、内容を変更する更新をした場合等は、新たな賃貸借契約を締結したものとして、3⑴や⑵の対応が必要

になる可能性があります。

 

破産申立て前の不動産の名義変更

1 自己破産では不動産は手放すのが原則

自己破産する方が不動産を所有している場合、基本的に不動産は手放して、売ったお金は債権者に渡るのが原則です。

自己破産が、目ぼしい財産をお金に換えて債権者に分けても残った借金をチャラにしてもらう手続きであるため、不動産を何らかの方法で現金化することは避けて通れないためです。

2 無償で名義変更してもダメ

では、自己破産の直前にご主人名義の不動産の所有者を無償で奥様に変えるとどうなるでしょうか。

結論から言えば、全く意味がないか、自己破産しても免責されないかのどちらかです。

まず、住宅ローン等の担保が残っている場合、不動産の所有者を変えても、担保を設定している住宅ローン債権者は、住宅ローンが破産で払われない以上、不動産を競売等で強

制的に売却することができます。

これでは、名義変更して不動産を残そうとしても意味がありません。

また、無担保の不動産を、無償で奥様に名義変更することは、財産を隠したことになり、自己破産しても免責されない(借金が残る)事由に当たっています。

さらに、破産管財人という弁護士が裁判所から選ばれ、奥様等名義変更した相手方に訴訟をして、名義を戻したうえで売却する制度がありますので、結局不動産を残すことはで

きません。

3 適切な時価であることをどう示すかがポイント

ただ、自己破産しても不動産を使い続ける(自宅であれば住み続ける)方法もあります。

適切な時価を払って買い取り、担保を設定している債権者も同意すればよいとされています。

これは、たとえば時価2000万円の自宅に2500万円の住宅ローンが担保を付けている場合、ご主人が2000万円で奥様に売り、住宅ローン債権者が適切な時価と認めて

担保を外してくれれば、不動産を使い続ける(自宅であれば住み続ける)ことができます。

では、時価2000万円が適切であることをどうやって示すかですが、たとえば不動産業者2社の査定をとり、高い方の金額を採用する等が考えられます。

ただ、後に破産管財人が査定を取ってみると、2200万円と出れば、不足額の200万円を払うように言われたり、破産管財人が奥様に訴訟をして不動産をご主人名義に戻そ

うとするリスクがあります。

4 破産管財人から買い取ることも検討する

破産申立て前に自ら査定を取って売買しておく以外に、破産管財人が不動産を売却しようとする際に、他の不動産業者より高い金額で奥様等が買い取る方法もあります。

こちらであれば、破産管財人に時価が適切か疑問に思われるリスクは低いですから、急がないならこちらを検討するのが王道です。

フランチャイズの事業者さんの債務整理の注意点

1 フランチャイズ会社との契約のしばり

フランチャイズのお店の経営者さんは、事業主でありながら、フランチャイズの会社との契約にしばられて、事業を続ける場合も、廃業する場合の処理の方法も制限されること  があります。

たとえば、フランチャイズ契約が切れれば事業が続けられないですし、廃業する場合は6カ月程度前に予告しないと違約金が発生する等の問題があります。

ここでは、フランチャイズのお店の経営者さんが債務整理する際のポイントをお伝えします。

2 任意整理では影響はない

債務整理は、任意整理、個人再生、自己破産と大きく3つあります。

このうち、任意整理は弁護士が相手の貸金業者と分割払いの話し合いをすることで、この場合、相手の業者を選べますので、フランチャイズ契約は基本的に影響を受けません。

ですから、任意整理で払っていけるのであれば、最も生活を続けていくのに影響が少ないと言えます。

3 個人再生で事業を続ける場合は、フランチャイズ契約が続けられるかと、保証金や在庫の時価額がポイント

個人再生は、裁判所を通じて借金を減額してもらい、3~5年で返済する手続きです。

個人再生することは、フランチャイズ契約の解除事由になっているケースが多く、また、フランチャイズ料の未払いがあると、それも減額の対象にしなければならないのが通常ですので、フランチャイズ契約を続けられるかが最大のポイントです。

また、個人再生は、持っている財産全額分は最低限返済しなけれならず、財産の時価を見積もらなければなりません。

フランチャイズ契約で保証金が大きい場合、その満額が時価になると返済額が増えてしまうますし、在庫商品や什器備品の所有権がお店側にあると、その時価をどう見積もるか

がポイントになります。

4 自己破産で廃業する場合は、在庫商品含む引継ぎの方法を柔軟に協議する

自己破産する場合は、フランチャイズ契約は基本的に解除になり、廃業することになります。

フランチャイズ契約は違約金の設定が高額で、連帯保証人がいる場合は、連帯保証人に違約金の請求がいく可能性があるので、連帯保証人の確認が必要です。

フランチャイズの場合、廃業日を決めて在庫商品の棚卸をするのが通常ですが、一旦閉店するか、フランチャイズが直営化するか、引継先が決まっているかによって、什器備品

や在庫商品の処理方法が変わってきます。

また、最後の給料の支払方法等もフランチャイズから支払うのか、自ら支払うのか、独立行政法人健康福祉機構の立替払制度を使うか等、フランチャイズと協議することもあり

ます。

不明点は、フランチャイズ店の経営者さんの債務整理に詳しい弁護士にご相談ください。