ようこそ、弁護士 岩橋 毅彦のブログへ

日々思ったこと、皆様のお役にたてる情報などを書いていきたいと思います。

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同期の弁護士と

ゴールデンウィークに大阪の同期の弁護士らと食事をしました。

法律事務所の報酬体系や契約の方法は,事務所ごとに若干異なっていることが分かりました。また,刑事事件に特化している者や顧問先の法人の案件が大半である者など,弁護士としてのキャリアもずいぶん異なっていることを改めて感じました。

 

 

破産管財PRACTICE

「破産管財PRACTICE」という本が平成29年2月に発売されています。

法人の破産を念頭に,業種ごとに破産手続きを行う場合のよくある問題点を指摘しているほか,免責不許可(個人の方の破産で借金の支払義務がなくならなかった)事例も検討されています。

破産申立直前に2000万円以上の現金を引き出し,そのうち1000万円を競艇等のギャンブルに使い,その余を家族旅行等に費消し,さらに先物取引やFX等で法人と代表者個人名義合わせて約2億円の損失を発生させた等の事例で免責不許可になったケースが紹介されています。

弁護士は,事業者の方の自己破産では,事業の運転資金に使った部分も多いのが通常で,免責不許可になるのはよほど浪費がひどい事例であると思いがちですので,参考になります。

4月

4月になりました。当事務所にも新入社員が多数入社しました。

愛知県弁護士会も会長が交代し,新たな一歩を歩み始めています。

わたしも,改めて自分の業務を見直し,ご依頼いただいている方に還元できるよう精進します。

債務整理を依頼した後に財産を減少させる行為

自己破産や個人再生を依頼した後に,自動車の所有者の名義をかえたり,保険の契約者を変更したりすると,どうなるのでしょうか。

自己破産や個人再生をする方が所有している自動車の所有者の名義を,ご親族にかえると,本来であれば債権者に分けられる可能性のあった財産を故意に減らしたことになります。

自己破産や個人再生を依頼した後は,このように財産を故意に減らす行為をすると,自己破産であれば免責が得られず,借金の支払義務が残る可能性が高くなります。

また,ご親族に名義を変える行為を管財人が否認し,名義を自己破産する方に戻してくることになります。管財人が,ご親族の方を相手に裁判等をすることもあります。

個人再生でも,債権者に支払うべき額が増加したり,そもそも個人再生が不当な目的でされたものとして認められない可能性があります。

そうはいっても,生活に困って保険等を解約せざるをえないこともあるはずで,どのような行為が財産を故意に減らす行為に当たるかは,微妙なケースもあります。

自己破産・個人再生等を依頼した方が,無断で,財産を処分・解約したり名義をかえたりすれば,弁護士が辞任することも珍しくありません。

必ず事前に依頼した弁護士にご相談されることをお勧めします。

保証債務と時効の中断

最高裁判所が平成29年3月13日,保証債務の時効中断について興味深い判断を示しました。

(事案)

X・Yは,平成6年,XのAに対する貸金につき,Yが連帯保証する旨の公正証書を作成した。

Xは,平成16年12月,Yに対し,貸金の返還を求める支払督促の申立てをし,仮執行宣言付支払督促が確定した。

Xは,平成26年8月,Yに対し,保証債務の履行を求める訴訟を提起し,Yが消滅時効を援用した。

(最高裁の判断)

公正証書は,借り受けを証するためではなく,保証契約締結の趣旨で作成されたものであることを前提に,貸金返還請求権の根拠となる事実は,保証債務履行請求権の根拠となる事実と重ならず,保証契約の成立を否定するものであるから,貸金債権の行使により,保証債務履行請求権についても行使されたことになると評価することはできないとして,支払督促による時効中断を認めず,Yの消滅時効の援用を認めた。

(私見)

X側からすると,一般に,主債務に対して時効中断措置を講じれば,保証債務に対しても時効中断の効力が及ぶとされているので,平成16年の時点で,XがAに対しても支払督促を行っていれば,このような問題は生じなかったと思える。

Y側からすると,支払督促以外の時効中断の手段でも,請求を受けたり承認したのがどんな債権なのか確認し,時効消滅の可能性を見逃さないよう,注意する必要があると思われる。

 

 

 

給料の差押え

約束どおり債務を払えない状態が続くと,裁判を起こされ,給料の差押えを受けることがあります。

給料の差押えを受けると,任意整理では,他の債権者への支払が難しくなりますし,差押えを交渉でやめてもらうことはほぼ不可能です。

また,給料の差押えにより,勤務先に借金のことが知れるうえ,勤務先が差押えを受けた方と差押えをした債権者に給料を分けて払わなければならなかったり,勤務先が裁判所に書類を提出する

必要が生じるので,勤務先から事実上不利益な扱いを受けることになりかねません。

基本的に,給料の差押えをとめるには,差押えした債権者に完済するか,自己破産か個人再生の申立てを裁判所にしなければなりません。

しかし,給料の差押えを受けた後では,自己破産や個人再生の費用の捻出もできないケースが少なくありません。

給料の差押えを受ける前には,裁判を起こされ,裁判所から何らかの書類が届いていることがほとんどです。

遅くとも,裁判所から何らかの書類が届いた段階では,弁護士等の債務整理の専門家に相談しなければ,解決の方法がなくなってしまうこともあります。

 

2月

2月になりました。

インフルエンザや風邪が流行しているようで,私もインフルエンザではなかったものの,1月末頃には喉を痛めて声があまり出ない状態になっていました。

弁護士は,依頼者さんや相手方を言葉で説得できなければ仕事になりませんし,打合せや裁判等の期日も代わりに出席してもらうことは難しいケースが多いです。

民事裁判の期日の変更は,「顕著な事由がある場合に限り許す」と規定され,弁護士が体調不良でも本人が行けばよい,同じ事務所の別の弁護士が行けばよいと法律は考えているのです。

弁護士が体調不良であることを理由に,裁判の日をかえてもらうのは難しいということになります。

 

 

 

 

利息カットで得する金額

任意整理の大きなメリットの一つに,利息をカットしてもらえる場合が多いことがあります。

これだけでも50万円を超える利益が生まれることがよくあります。

たとえば,元金が195万円で利率15%を借り入れ,毎月の返済額が4万6000円程度の方が,このまま返済を継続すると,61回(5年1ヶ月)で275万円程度支払って完済することになるそうです。

任意整理では,利息を0にしてもらって元金のみを60回分割(5年)で返済することが広く認められています。

元金195万円とすると,毎月の返済額は3万2500円です。

返済の総額も毎月の支払額も,任意整理しない場合の70%程度におさまっています。

結局,元金195万円に対し,80万円も返済額が少なくなりました。

このように,利息カットのメリットは非常に大きなものがあります。

1月

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

1月は多くの事務所で新しい弁護士が入所する月です。

弁護士になるための試験の合格発表が12月中頃にあるためです。

当事務所も多くの弁護士が入所しました。

私も最初に入所したときのことを思い出すと,弁護士になってやりたい多くの夢や目標を持っていました。

未だ一部しか実現できていませんが,私に既にご依頼いただいている皆さまのお役に立てるよう,精進してまいります。

 

少年事件の記録の閲覧の制限

非行をした少年の弁護を引き受けると,弁護士は,家庭裁判所に事件の記録を読みに行きます。

事件の記録には,少年が犯したとされる非行の証拠や,家庭環境等について裁判所が調査した結果も載っており,少年の弁護をするうえで非常に重要です。

平成28年12月1日から,少年審判規則の改正により,記録の閲覧に制限が加わることになりました。

閲覧させることにより,人の身体や財産に害を加えたり,又は人を畏怖させたり困惑させたりする行為や人の名誉や社会生活の平穏を著しく害する行為がなされるおそれがある事項が記載・記録されている部分があると認められるとき,裁判所は付添人(弁護士等)に対し,少年若しくは保護者に知らせてはならない旨の条件を付すこと,又は少年若しくは保護者に知らせる時期若しくは方法を指定したり,記録の閲覧を禁ずることができるようになりました(少年審判規則7条3項,4項)。

最高裁判所によると,この改正の趣旨は,事件関係者が,自分の氏名や住所が少年や保護者に特定されて,生命・身体の安全が脅かされるかもしれないという不安を抱き,裁判所の手続きや捜査への協力を拒否する事例がありえたことから,関係者がより安心して情報を提供することができるようにしたとのことです。

たしかに,関係者がより安心して情報を提供できるようにする必要がないとはいえませんが,一方で,弁護士が記録を閲覧できないと,少年が非行をやっていないと主張している場合に冤罪を防ぐためにどの程度証拠があるのか把握しづらくなったり,少年の将来を考えるうえで必要な情報まで把握できなくならないか心配もあります。