仮差押え

約束どおりお金を払わない人から強制的にお金を回収するには,本来,裁判をして勝訴判決等を得てから財産の差押えをしなければなりません。

しかし,勝訴するには,少なくとも2カ月程度は時間がかかりますので,勝訴するまでに財団を隠される等して差押えが困難になる場合があります。

そのとき,裁判所に仮差押えの申立てをして,相手方の財産の処分を禁じる方法があります。

この場合,相手の言い分を聞かずに,本来であれば自由にできるはずの財産の処分を禁じることになるケースも少なくありません。

そこで,お金を回収する権利(債権)があること等が原則として書面で見て明らかでなければなりませんし,差し押さえる財産の1~4割程度の金額の担保金を法務局に供託する等して預けなければならないのが原則です。

お金を払ってくれない相手方が財産を隠すこと等をご心配の方は,仮差押えについて弁護士におたずねください。

試験観察

私が付添人をしている少年の審判の日が近づいてきました。

非行を行った少年に対する家庭裁判所の審判には,保護観察,少年院送致,児童自立支援施設送致等がありますが,中間的な処分として,試験観察という審判があります。

試験観察は,保護観察にするか少年院送致にするか判断する材料が不十分な場合等に,家庭裁判所の調査官の観察のもと,数か月間,自宅や少年院でない施設等で生活をさせ,数か月後に最終的な処遇を決める制度です。

少年院送致になる可能性が十分ある少年の付添人を担当する弁護士は,試験観察になった場合に少年の立ち直りにふさわしい居場所を確保できるのかなどを早い段階から検討して,環境を整える仕事をします。

調査官にとっても弁護士にとっても,保護観察や少年院送致が決まれば,そこで一旦その件は終了しますが,試験観察になって継続的に監督するのは容易でないこともあります。

しかし,試験観察を経て少年院に入る必要がないくらい成長した少年の姿を見ることができるのは,少年の付添人の弁護士にとって最もやりがいのある場面です。

8月

8月になりました。

名古屋も暑い日が続いています。

他にも当てはまる仕事は多いでしょうが,弁護士の場合,裁判所に行く期日も依頼者さんとの打合せも,

代わりに他の弁護士にやってもらうことができないケースがほとんどです。

冷房の効きすぎと暑さのギャップで体調を崩さないよう気をつけて職務に当たります。

 

預金口座の残高との相殺

弁護士が窓口となって自己破産や個人再生をする旨の通知(受任通知)を発送すると,借入のある金融機関に通知が到達した時点で残っている預金は,債務と相殺されて,預金がとられてしまいます。

ところが,通知が到達した後に,その口座に入金があった場合,原則としてその入金分は相殺されないことになっています。

これは,相殺の禁止という破産法や民事再生法の規定に基づくものです。

したがって,給料振込口座が変えられない場合等は,通知を出す前に預金をできる限り出金して,通知が届いた後に給料等が入金されるように工夫することもあります。

破産や個人再生と預金口座の取り扱いは複雑な運用もありますので,詳細は弁護士までお尋ねください。

破産・個人再生事件の管轄

自己破産や個人再生の申立ては,原則として申立てをされる方がお住まいの場所を管轄する地方裁判所に行います。

たとえば,名古屋市にお住まいの方が自己破産や個人再生をする場合,名古屋地方裁判所に申立てをするのが原則です。

しかし,事業をされている方ですと,営業所の所在地を管轄する地方裁判所にも申立てができます。

また,住民票上の住所と実際の生活の本拠となる場所が違う場合等は,どの裁判所に申立てをするか問題となるケースがあります。

法人が破産の申立てをする場合,法人の代表者は,法人の破産申立がされている裁判所に,自身の破産申立てができるという規定もあります。

破産や個人再生は,地域ごとに残せる財産等につき運用の差があるので,有利・不利があるケースも出てきます。

破産や個人再生の依頼を受ける弁護士は,どこの裁判所に申立てをするか検討すべき事案も少なくありません。

 

7月

7月に入りましたが,名古屋では雨の日が続いています。

台風も来ており,梅雨明けがかなり遅いようですね。

さて,7月は,ボーナスが支払われた後,住宅ローン等のボーナス払いが待っている方が多いようです。

債務整理の世界では,ボーナスを返済に使い果たしてしまった方の相談が多い月です。

ボーナス払いの大きな負担は,債務整理を難しくしますが,対処法がないわけではないので,お気軽に弁護士までお問い合わせください。

 

 

講師

ASN(愛知士業ネットワーク)という異業種交流の集まりで,1時間程度DSC06905講演する機会をいただきました。

個人再生と経営者保証に関するガイドラインという,事業を営まれている方が自己破産以外の方法で借金の整理をする方法等について話しました。

いずれも,自宅その他の生活に必要な資産を残して借金の整理をする途をひらく方法です。

しかし,個人再生は継続的に一定額の返済を継続していけることが要件となります。

また,経営者保証に関するガイドラインは,対象となる債権者全員の同意が必要で,希望する財産が残らない場合もあります。

詳細は,弁護士までお尋ねください。

少年院法改正

今年の6月1日から少年院法が改正されました。

今まで少年院は,初等,中等,特別という区別がありましたが,「特別」が非行少年等の間で一種のはくづけに

利用されているとの指摘があったことから,第一種,第二種等と名称を変更しました。

これ以外にも,弁護士等の専門家との連絡をとる権利を明確化したり,処分に不服がある場合の制度等が

整備されています。

 

6月

6月になりました。

6月は梅雨の季節です。

現地を見に行ったり,依頼者や相手方の家を訪問するなど外に出る機会も多い弁護士としては,大雨で

予定が遅れないよう気をつけたいところです。

特定調停に関するシンポジウム

日本弁護士連合会が主催する特定調停に関するシンポジウムに出席しました。

特定調停は,もともとは,個人で消費者金融等に多額の借入をした方が,裁判所に申し立てて長期分割払いを認めてもらう方法でした。

これを,事業の再生に利用しようとするもので,最近実例が増えてきつつあります。

銀行等の債権者に対して,債務者企業の情報を積極的に開示しつつ,返済計画案に同意を得るという話合いの側面と,裁判所がお墨付きを与えることで,損金処理や税金面の問題をクリアできるという手続きです。

銀行や信用保証協会の方も出席し,盛大に行われました。