日別アーカイブ: 2026年7月21日

2種類の個人再生

1 個人再生には2種類ある

個人再生は、裁判所に申請して個人の方の借金の元本を減額してもらい、3年から5年で返済するものです。

個人再生は、民事再生法という法律に規定されていますが、法律上は2種類に分かれています。小規模個人再生と給与所得者等再生といいます。

ここでは、2つの個人再生の違いと、多くのケースで小規模個人再生が選択されている理由をお話しします。

2 小規模個人再生と給与所得者等再生の違い1-債権者の賛成

小規模個人再生は、債権者の過半数の賛成が必要な個人再生の手続きです。たとえば、A社300万、B社100万、C社100万と合計500万円の借金がある人を考えます。

この場合、A社が反対すれば金額で半分以上の債権者が反対したことになるので、小規模個人再生では認められないということになります。

給与所得者等再生では、債権者の過半数の賛成は必要ありません。債権者の意見を聞く期間は設けられますが、債権者が反対したという理由だけで認められないわけではありませ

ん。

3 小規模個人再生と給与所得者等再生の違い2-返済額

これなら給与所得者等再生の方が有利に思えますが、給与所得者等再生では、可処分所得の2年分を返済しなくてはならないという規定があります。

可処分所得の2年分は、生活保護なみに生活を切りつめた場合にどれくらい余るかを計算します。年収や家族構成、住んでいる地域等多くの要素が影響するので計算は簡単ではあ

りませんが、多くの人が小規模個人再生より返済額が多くなります。

先ほどの借金額合計500万円の例では、借金額だけみれば小規模個人再生では最低返済額は100万円ですが、給与所得者等再生では可処分所得1年分が150万円と計算され

れば、2年分で300万円返済しなくてはならないなどということが頻繁に起こります。

4 小規模個人再生が選択されがちな理由

実際に裁判所に申し立てられる個人再生は、9割以上が小規模個人再生であるといわれます。

その理由は、金額で過半数を持っている債権者が片寄っているケースが少ないので、債権者の反対で失敗することが少ないことが一つの理由です。

また、給与所得者等再生は、そもそも年収や月収の変動が少ない人しか選べないので、歩合給が大きい人や個人事業主は選べない人が多いです。

詳細は弁護士までおたずねください。